登山における膝痛②

私がやった事はまずはしっかり休養でやはり休むべき時はしっかり休むべきでそう出ないと返って長引く事も有ります。
それ以降に幾つかの事を実践しました。

まず短期的な事。
(1)ストックの使用
正直余りストックは使わないタイプでしたがやはり膝を故障した時には有効です。 但しただストックを使えば良いと言う訳では無く膝に負担を掛けないストックワークをマスターする事です。
詳しいストックワークに付いてはこの初めの1歩の中に書いて有りますのでそちらを参照して下さい。
要はストックが先に地面を捕らえてその後に柔らかく足(膝)が追いかけて来るようにすれば良いのです。
膝の保護を主体と考えた場合少し普段と違う降りのストックワークとなるので下記に説明します。
※通常ストックはバランスを取る用具で体重を掛ける物では有りませんが短期的な膝痛をカバーするという使用方法なのでこの場合どうしても有る程度ストックに体重がかかってしまうので強度の有るストックで行う必要が有ります。(今流行の細いストックでは危険です。)
①持ち方は通常と異なりストックの頭の部分を握り締める様に持ち、長さもかなり短めで私の場合腕からの角度は45度位の長さにしています。


②写真では解かり難いのですが右ストックがすでに地面についていてその後左足が着地する場面です。



③その後踏ん張るのでは無く膝が自然に曲がる様に着地します。

何回か実践した感想ではこのストックワークをマスター出来ればかなりの膝に関する衝撃をカバーする事が出来る可能性が高いと言うのが実感でした。
(2)膝用のサポーターの使用
私の場合は登りで使う事は無く降りが始まる時に使用。それだけ降りに衝撃が掛ると思っています。
予防的感覚で使いましたが余りガッチリした物では無く膝回りのみマジックテープで止めるタイプで価格も2000~3000円位だったと思います。


その他に此方の更に簡易的な物も有ります。


※これらは1ケ月程使用しましたがそれ以降はストックも含め使用しない様にしました。
理由はストックを使わない方がよりバランスの筋力維持には良いのでは言う自分なりの考えの為です。(ストックに付いては意見は色々有りますのでメッリト・デメリットを良く理解して使うか使わないか自分で判断した方が良いかと思います。)
サポーターも膝回りの筋力さえ強化すれが必要ないし、ストック同様サポーターがない方が登山中にも筋力は付いて行くはずと言う考えです。前に整形外科の先生にも言われた筋肉と言うサポーターを着けなさいと同じ意味です
要は色々な道具に助けて貰っている間に根本的な対策をやろうと思った訳です。

恒久的な事(勿論短期的対策と併用しました。)

(1)歩行技術の見直し
意識して歩くと自分に幾つかの癖が有る事に気が付き修正。
例えば右足だけ開き気味・左右の歩幅が違うなどです。また正しい歩行技術を習得す為にかなり勉強しました。(歩行技術についても初めの1歩に記載済み)
この頃に覚えた降りの時に踏ん張るのでは無くリズミカルに軽く膝を抜く技術がもう40年近く登山を続けてもあの時の以来膝のトラブルがない1つの要因と思って感謝しています。ですから私は登山教室でも歩行技術に1番時間をかけています。
(2)減量
中々難しいとは思いますが効果は確かに有ります。特に降りでは平地の最大7倍の衝撃が掛かると言われています。
つまり【70kg(体重)+20kg(ザック重さ)】×7=630kg
一方50kg人なら 【50kg(体重)+20kg(ザック重さ)】×7=490kg
その差140kgの衝撃が1歩1歩の差となってしまいます
ひざ意外にもある教本にはこんな計算式が有ります。体重×行動時間×5がその登山者に必要なカロリーと水分と言われています。
つまり体重差が20kgで8時間行動ならば行動食で800カロリー(おにぎりだと5個分で500g)+水分で800cc(800g)合計1・3kg余分に持つか?少なく済むかの差になります。
個人差は有りますが通常の日帰り登山の場合5kg~7kgと言われるので1・3kgは決して無視する重量では無いかも知れません。
まあ食べきれないほどのお菓子を持って来るお客様は結構いますが。(いや失言でした。)m(_ _)m
当時、特に太ってはいませんでしたがそれでも5kg位は減量したと思います。おかげでクライミングも少しは上達したかも?(^:^)
(3)筋トレ
此方も始めの1歩に書いて有るので詳細は割愛しますが私がやっている膝の筋トレは以下の筋トレです。
写真は左足の膝の筋トレで足幅はやや広めにします。手を上げるのは負荷が上げた方が掛かる為。


全体を沈み込ませる様にして前に出した膝周りの筋肉にしっかり負荷がかかっている事を意識する事です。5秒~10秒停止。

そのまま上に引っ張られるように立ち上がります。この時もしっかり左膝の筋肉を使って立ち上がります。
ポイントは左右のバランスを同じにする事でもし左膝が弱い(筋力)ので有れば左膝の筋トレを30回、右膝の筋トレを10回など私の場合は工夫しました。テニスなどはどうしても利き腕中心なので左右の手の長さは数センチ違うと言われます。登山の場合左右の同じ位の筋力の方がバランス的にも有効とおもいます。
回数に関しては人それぞれと思いますが最初は少ない回数で1日3S位でしょうか?私の場合は今は左右のバランスは取れているようなので10回を3Sやっています。 ④身体のメンテナンス
登山前や特に下山後のストレッチは念入りにやるようになり歩き過ぎたかなと思ったら膝のアイシングなど自分の身体に気を使ける様になりました。例えば温泉に入る前には冷水シャワーを膝周りに掛けてのアイシング。風呂に入らない時には冷感スプレーで膝の熱を取るなど。本の一例ですがこれ意外にも自分の身体をいつも意識する事が大切かと思います。

私の経験が必ずしも皆さんの役に立つかは解りませんがこれは言えると思います。
登山はスポーツです。強いて言うなら1部の部門を除き他人と競争しなくて良いスポーツです。
スポーツで有る以上トレーニングと身体のメンテナンスが必要なはず。それを何ものしないで突然試合(登山)をすれば身体も故障するし、怪我をするかも知れません。
多少の努力もしていつまでも楽しい登山を続けて頂きたいと思います。