雨具や下着・中間着の選び方

※注
このコーナーは初心者用に書いているので、厳冬期や残雪期の高山に行くことはないという想定です。

「雨具」はセパレートタイプの防水透湿性素材の物を選ぶ

一番有名なのは「ゴアテックス」ということになるとは思いますが、結構高額ですよね(2万~3万円位)。ただし雨具としてだけではなく、防風・防寒具としてもある程度は使えるので、そう考えるとそれほど高くはないのではないでしょうか?
また今は、大変お洒落なデザインや色があるので、山で雨の日だけ使うのではなく、冬の寒い日などには街中で有名ブランドの物を着ている若者を結構見ます。そんな使い方もありでしょう。
素材的には、他にイーベントやH2Noなど各社色々研究してそれぞれ特色を出しているようですが、現状ではゴアテックスの1人勝ち状態かもしれません。理由は、長年の実績と現在も進化・研究していて、信頼性が高いということだと思います。
その他の選ぶポイントとしてはサイズですが、あまりギリギリだと動きにくいので、大きすぎない程度の余裕はあった方が良いかもしれません。

●「下着」は速乾性の物を選ぶ

沢登りなど特殊な環境下でないかぎり、通常、山道具屋さんで売っている速乾性の物を選んでもらえれば大きな失敗はないと思います。
絶対に注意して欲しいのは、綿素材です。綿は空気の約25倍の熱伝導率を持ち、さらに乾きが遅いため(つまりその分体温を失うということです)、山には全く不向きです。磨耗に強いため、一部のクライミング用のTシャツなどには使用していますが、これはゲレンデや室内ジムで使用することを前提にしているからです。必ずタグを確認して買いましょう。

「中間着」は用途に合わせて選ぶ

中間着は、実は行動中に着る物と休憩時や山小屋で着る物とがあります。
行動中に着る物は、できるだけ下着に準じた素材を選んだ方が良いと思います。しかし休憩時に着る物は、某有名なUメーカーのフリースや羽毛服で私は十分かと思っています。強いていうなら、できるだけコンパクトになる物。例えばマイクロフリースなどのような物も、ザックに収納することを考えると良いかもしれません。

おまけ(重要です)

どんなに高機能の衣類を着ても、実は細かい技術的なことの方が重要です。例を言うなら、
 ・出発時はやや薄着
 ・休憩時は1枚着る
 ・汗をかき過ぎないスピードで歩く
 ・一度に必要以上の水分を取り過ぎない
などなど。
いくら高機能の物でも、それを越える汗などをかけばやはり体温は奪われます。その辺を忘れてはいけません。

あと雨具のメンテナンスについてですが、ゴアテックスは実はとても小さい穴から蒸気を放出していて、汚れたままだとこの穴が詰まってしまい、蒸気を放出できずにただのビニールカッパ状態になってしまいます。毎回の必要性はありませんが、撥水性が落ちたかなと思ったら洗濯機(柔軟材入りの洗剤はNG)で洗い、十分乾かします。
私の場合は、この後に防水スプレーを吹きつけ、さらに乾燥後、低温度でアイロンをかけます。これである程度は撥水性が復活しますので、試してみて下さい。なお専用の洗剤や防水剤も市販されていますよ。

この次は実践的な歩き方など書いて行くつもりです。