トレッキングポール(ストック)について①

山スキーを除き、山でストックを見るようになってからまだ歴史が浅く、是非についても使用方法についても、意見が分かれているような気がします。
そのためここで書いているのは、あくまでも私個人の考え方や使用方法ですので、ご了承下さい。
また、どうしても説明が長くなってしまい読みにくいので、今回は2回に分けて投稿します。

●ストックの種類

大きく分けると、T型(写真上段左)とI型(写真上段右)があります。

T型: 通常1本で使用し、上から握る持ち方で使われます。平地や緩斜面で使いやすいと言われています。
I型: 2本での使用(Wストックと言います)も可能で、T型に比べるとやや長くして使用します。またWストックで使用した場合、正しく使えば推進力をアップすることが期待できます。

登山用としては、T型・I型どちらも2段ないし3段に折りたたむことができるタイプが主流です。その調節システムも、回転式でロックするタイプやカムレバーでロックするタイプなど、色々あります。

T型・I型どちらにもメリット・デメリットはありますが、ここでは私が持っているI型のWストックについて説明します。

●歩行時の握り方

好みもあるので、これが正しいという方法はないと思いますが、下記の方法を実践している人が多いようです。

登り: スキーの時のようにストラップの下から手首を通して、グリップ全体を持つ(写真下段左)。
下り: ストラップの上から手首を通して、グリップを握る(写真下段右)。
この理由は、下山時はグリップの上から持つ方が手首が締まらない、というメリットがあげられるようです。同じ理由で、T型の握り方のように、グリップの上からグリップの頭を持つ人もいます。

●登り(緩斜面を含む)での使い方

基本姿勢
肘が直角になる前後の長さにして使用しますが、傾斜によってその角度は変えて行きます。
ストックを突く位置
平地及び緩斜面の登りの場合、
①一歩目→ 最初の足が左足だとしたら、左足を前に出すと同時に、右手のストックを前に出す。突く位置は左足の真ん中から踵ぐらい。
②二歩目→ 一歩目と同じように、次の右足を出した時に、左手のストックを出す。やはり突く位置は右足の真ん中から踵ぐらい。
③ストックを突いた時にテンポ良く体を押し出し、それを繰り返す。

急斜面の登りの場合、足の位置よりもあまり前に突くと、高い位置にストックを突く(つまり腕を高く上げる)ことになり、結構疲れます。そのため私の場合は、つま先ぐらいの位置に突いて、あくまでもバランスを取るための補助として使っています。

今回はここまでです。
次回は、下りでの使い方、ストックのメリット・デメリット、ゴムキャップ、メンテナンス、などについて書こうと思っています。


写真上段左:T型  写真上段右:I型
写真下段左:登りの際の握り方例  写真下段右:下りの際の握り方例