先日、私がお世話になっている旅行会社の高山病のセミナーが有ったのでお手伝いがてらお客様と一緒に勉強して来ました。
ここでは私の意見も多少入れながら皆さんのお役に立ちそうな事のみを書く事にします。
(1)高山病の原因
①簡単な話、高山では気圧が低く酸素が薄いので酸欠状態になるという事です。
②なぜ酸欠状態が悪いのか?
酸素は人が活動するのに絶対に必要な物(酸素は呼吸によって取り入られ血液と一緒に脳の働きや運動エネルギーとして使われる)
(3)症状
高山病にも幾つかの分類が有るようですがここでは省略して実際の症状はめまい・眠気・吐き気・脱力感・食欲不振・脈拍が上がるなどなどここで大切なことは症状が高山病なのか?或は体調不良なのか?を判断する事。→それにより対策が打てる。
(4)予防及び対策
①水分補給
※高所では湿度が低くまた呼吸回数が多くなる為口から水分が出ていってしまうので血液がドロドロになると酸素が上手く運べなくなったり脳血栓や心筋梗塞のリスクも上がってしまう。
②エネルギー補給
※高所ではエネルギーの消費が高くなるので適切な補充をしないと体力の低下。体温の低下が起こり適切な判断力や免疫力が落ちてしまいます。
③ゆっくり歩く
※高山と言う事だけで体力は落ちるそうで平地を100%とすると4000mでは80%だそうです。通常一般登山者では1時間辺り標高差300mと言われます。(富士山はもっと遅く歩く事。)それに比べ駅の階段を普通に歩くスピードでも1時間辺り700m登るスピードだそうです。山では意識してゆっくり歩く必要が有ります。
④呼吸法
※如何に酸素を上手に取れ入れられるかが大切でまずは意識する事。ゆっくりした呼吸を心がけて休憩時や安静時はしっかり吐いて複式呼吸が有効。
(5)その他
※小屋で寝られないからと言って睡眠薬等の使用は酸素が取り入れ難くなり、また起きてからの行動中にまだ薬の影響が有る可能性も有るそうです。
※飲酒は悪いことは有っても良い事は1つも無いそうなので富士山では諦めましょう。1部の小屋では酒類の販売を自粛している所も有ります。(下山してからのビールなどを楽しみにすればよいのではないでしょうか?
※酸素缶については諸説有るようですが今回の講習ではどちらでも構わないが通常の酸素缶は連続2分しか持たないのでと言っていました。私の知り合いの富士山ガイドの方はゆっくり登る事により身体が低酸素に慣れて来ているので酸素を吸っても大きな効果は期待できないかも?聞いた事があります。どちらにしても酸素を吸い続けるならまだしも根本的な呼吸方法の習得や先ほどから書いた予防の方が大切な気がします。これから富士山などに行く予定の有る方が高山病に対する不安が少なくなればと思い書きました。