目指せ南アルプス塩見岳(3047m) ③

4.天狗岩~塩見岳西峰~天狗岩
               (標高:約2850~3000m)

【アイゼン歩行:雪と岩のミックス】
塩見岳頂上付近のような岩稜帯では雪が風で飛ばされてしまうため、岩と雪が混ざったミックスの状態が多くなります。
このような場所では、岩の上をアイゼンで歩くことになります。 アイゼントレーニングとして、沢を歩く訓練を行うのはこのためです。
特に手を使って三点確保で登るような急登では、アイゼンの前爪2本にのる感覚を覚えておくと有利です。小さな足がかりでもアイゼンの爪で乗ってからだを支えることができるので、高い所に手を伸ばすなど無理な姿勢をしなくて済むはずです。

5.天狗岩~塩見小屋~権右衛門山付近
              (標高:約2600~2850m)

【アイゼン歩行:直降、斜降】
下りも登りと同じように、緩やかな下りもある程度の急斜面もフラットフィッテイングでクリヤできます。ただしもっと急になったら斜めに下ってください。足の置き方は登り方と同じですが、谷足をさらに開き気味にしたほうが良いかもしれません。

6.権右衛門山付近~本谷山~三伏峠/
  三伏峠~塩川小屋  (標高:約2600~1300m)

樹林帯に入り、急な斜面が終わったところでアイゼンを外します。 途中から雪が降りはじめ、トレースが消えかけてきました。
今日の行動時間はすでに9時間近くになり、疲れもピークに達するころです。安全な樹林帯で気も緩みがちですが、最後まで気を引き締めて下ってください。
あとはこの満足感をつまみに、テントでお茶や酒で盛り上がりましょう。お疲れさま!!

★雪上歩行について
最後に。今回は省略しましたが、歩行とピッケルワークは車の両輪のようなものです。こちらも十分に練習を積んでください。