お知らせ


今後の予定2024年11月までのツアーを追記しました。
 ※神奈川県山岳連盟の丹沢三峰の登山教室を追加しました。
                   (2024/09/18)
山登り始めの知識・技術山で役に立つかも知れない雑学①ついて
                               を追記  (2024/09/18)                         
項目に個人ガイドについて追加(2017/1/15)

新たにページに"山登り"始めの一歩というコーナーを作成
                           (2015/3/12)

登山の役にたつかも知れない雑学①

山で役に立つかも知れない雑学①について 

私の山歴もう50年位になり先輩から教えて貰った事や自分で考えて事など沢山有るのでこれらを何回かに分けて書いていければと思っています。勿論、好みや山行形態も人により違うので全ての方に役立つ訳では有りません。

(1)水筒に関して

  私はプラティパスに代表される一般にはペチャンコ水筒?と言われるタイプを使用しています。この類のメリットは何といっても使用後にたためて小さくなるという事、また怪我をした傷口を写真の様なペットボトルキャップに穴を開けた物と交換する事で強い水圧で傷口を洗う事が出来ます。ペットボトルでも可能ですが水圧はかなり違います。

※1度でも口を付けた水は使えませんので自分や他の人に飲み水としてあげる場合は別容器に移してから補充する事。

勿論、デメリットも有り1番困るのが長く使うと亀裂(特に口の下部分)が出来てそこから水が漏れて最悪ザックの中が水でびしょびしょに(^0^; 対策としてはメーカー保証が1年なので私は傷(折れシワ)を確認しながら1年から1年半で買え替えています。その分ランニングコストが高いかも?

写真の様に自作で紐を付けて置くと幾つも持てます。水場まで代表者で済むので他の人はテントの設営やほかの作業が出来て効率が良いです。また冬場などは紐の部分を持つ事で手が冷たくなるのを防ぐ事が出来ます。また口から新聞紙を突っ込んでいますがこれによってかなり乾く時間が短縮されます。口が狭い上、早く乾かそうと直射日光に当てれば劣化は進んでしまいます。理屈は濡れた登山靴に新聞を入れると早く乾くと同じ事です。

(2)小屋での靴間違いの防止策

少し前は山小屋でお客様の靴の間違いが多く発生して困った事が多々ありました。理由は自分の置いた場所を覚えていない、同じようなメーカーの同じような色の靴が流行ると多くの人が履いてくる。最近は小屋で紙の名札をくれて自分で書くようになりだいぶ減りましたがそれでも雨の日など名札が切れていまい探している人を見かけます。

私の対策は下の写真の様に先にネールプレート(100円ショップ)を作って置きクリップ等で靴ひもに付けるだけ素早く出来るし外れた事は今まで有りません。

また全ての靴をそうしている訳では有りませんが写真の様に左右の紐の色を変えると他の人も自分も直ぐに分かるので間違い対策にはなると思います。まあこれはダサい或いは恥ずかしいと思うかはたまたイケてると思うか意見の分かれる所でかね😁

(3)ザックの笛に関して
  こちらに関しては私がご一緒したお客様にはかなり説明しているので覚えて頂いているとは思いますがいざその場になるとすっかり忘れているようなので今一度書いて置きます。
全てのメーカーでは有りませんが最近のザックには笛が装備されています。私の知るか限りではミレー・オスプレー・マムートなどなど付いている場所は写真のチェストバンドの左側の部分です。

拡大すると下の写真の左部分の尖った部分を少し口をつぼめて短く鋭く吹くとかなりの高音の音が出ます。少しコツがいるので家で迷惑にならない様に練習して下さい。

実際、今年折立と上高地で熊さんにお会いしましたが素早く吹けるので役に立ちました。
道具は買っただけでないその装備の使い方を正しく理解してこそその効果を発揮するものだと言う事を今一度認識して貰えればと思います。

※この類の雑学はまだまだ沢山有るのでまた機会が有れば書いていきたいと思っていますの
 次回をお楽しみに😄

快晴とお客様が素晴らしかった赤岳

 日程  2024年07月26日(金)~27日(土)

ルート  八ヶ岳 赤岳

   26日 美濃戸口~美濃戸山荘~(北沢経由)赤岳鉱泉

   27日 赤岳鉱泉~行者小屋~(文三郎尾根)赤岳~赤岳展望荘~(地蔵尾根)

      行者小屋~赤岳鉱泉~美濃戸口

今回槍ヶ岳に登り隊と言うシリーズの5回目で八ヶ岳の赤岳に行って来ました。お客様は9名と少なめで5回目と言う事も有りお客様同士がとても仲が良く笑いの絶えないツアーでした。

7月26日(金)

茅野駅でジャンボタクシーに乗り換え美濃戸口へ。トイレやストレッチを済ませ10:40出発。美濃戸山荘に到着は12:40。写真のスイカ(400円)を皆さん食べて元気いっぱい😀

因みに私は帰りに左の冷えたトマト(200円)を頂きました。
13:00に写真の堰堤広場に到着。ここからがやっとちゃんとした登山道の始まりです。

約1時間半掛かって14:30に今夜のお宿の赤岳鉱泉に到着。大同心から横岳の稜線がばっちり。(^o^)
風呂に入り明日の為の講習を少ししていよいよ夕食タイム。
う~ん。ステーキだ\(^o^)/。実は先週も来ていたんですがその時は大混雑で夕食はハンバーグでちょっと悲しかったです。😂

7月27日(土)
翌朝は混雑を避け4:45前にスタート。行者小屋には5:10着。これから登る赤岳が良く見えます。

途中、コマクサやリンドウを見ながら岩場を通過。頂上には7:40に全員元気に登頂🙌
途中までは御岳・中央アルプス・皆さんが目指す槍ヶ岳まで見る事が出来皆さん大満足の様でした。おまけに大変美しい富士山までご褒美に。

頂上は混んでいたので頂上山荘前に移動して少しゆっくりして急な下りを慎重に降りていきます。写真は我々も下った所を展望荘からパチリ。
地蔵尾根ルートから行者小屋には10:15着。ここでは皆さんTシャツを買っていたようです。
赤岳鉱泉には11:00位について荷物整理をしている間にこれもここの名物のカレーライスのランチを頂きました。ズッキーニが良い仕事していましたよ😉
来た時と同じ南沢を下り昨日同様に美濃戸山荘でスイカやトマト・八ヶ岳牛乳で少し長めの休憩をして美濃戸口には15:前に到着です。

雑感
参加の皆様お疲れさまでした.今回9名と言う事も有り体力的にも問題なく一番はチームワークの素晴らしさが良かったと思います。前回の南アルプスの鳳凰三山の時にも感じましたが各シリーズも後半になると纏まりも良くお客様の中でムードメーカーがいてツアーを盛り上げて頂けツアーが更に楽しくなる感じがしています。
次回はいよいよ最終回ですね。本来はご一緒する予定でしたが個人的理由で参加できなくなり申し訳あ有ませんが皆さんなら必ず登頂出来ると信じていますので是非頑張ってください。何処でお会いした時に登頂の報告を楽しみにしています。今回はご参加頂き有難うございました。m(_ _)m






好天とお客様に恵まれた鳳凰三山

 日程  2024年7月18日(木)~19日(金) 1泊2日

ルート  18日 夜叉神峠~苺平~南御室小屋(泊)

     19日 南御室小屋~鳳凰三山~鳳凰小屋~御座石温泉登山口

このコースはノンビリ2泊3日のコースも有りましたが鳳凰小屋が改築の為休業中という事で今回は1泊2日で行って来ました。

7月18日(木)

いつもより1本早いあずさ1号で甲府へ。そこからジャンボタクシーにて写真の夜叉神ヒュッテに到着。トイレとストレッチを済ませ10:00に登山開始です。

約1時間で本来の夜叉神峠に到着。白峰三山を眺めながらのランチタイムです😀

今日は明日に比べれば予行練習の様なもんですがそれでも標高差は1200m弱有るし行動時間も5時間半ほど有るので初級のツアーレベルで有れば立派な登山ですよね😅
今日のお宿はこちら、お客様は特に南アルプスの冷たい天然水が大変美味しいと感激していたようです。
到着後は今回お客様が6人と言うコンパクトなツアーなので全員の方と雑談をしながら楽しい時間を過ごしました。
夕食はこちらのビーフシチューでデザート付き。正直最近はやりの豪華すぎる食事では有りませんがビーフシチューの味付けも良くお米も旨い、きっと炊き方が上手いんでしょうね。
7月19日(金)
本日の予定の行動時間は10時間、1番高い鳳凰山(観音岳2840m)から御座石温泉(1120m)まで1700m強の標高差を降らなくてはいけません。皆大丈夫かな(^o^;
その為スタートは4:00の予定でしたがお客様がやる気満々で実際は3:45に登山開始。
薬師小屋を5:15通過。最初の鳳凰三山の薬師岳は5:30登頂🙌
次の観音岳も無事登頂(写真撮り忘れました。)
このコースに来ると必ずご挨拶する立派な松です。厳冬期を含め一体何年頑張っているのでしょうか?
最後の地蔵岳(オベリスク)はこちら。今回のツアーでは登りませんがいつ見ても立派ですね?
鳳凰小屋へのザラ場を気持ち良く下り小屋には8:45に到着。現在は改築中でオーナーの話では今期の開業は10月頃になるそうです。小屋に着いたものの下山口まだ5時間以上掛かります。皆さん頑張りましょうね😁

今回のお客様は皆さん足並みが揃っていますがそれ以上にチームワークが素晴らしい。特にⅠさんと言う男性のお客様が受け狙いなのか?天然なのかは分かりませんがムードメーカーでその他の突っ込み係のお客様とのバランスが良く長いコースでしたが楽しく下山出来ました。御座石温泉登山口には13:45着で予定通り10時間の行動時間で全員ケガもなく無事に下山出来ました
参加の皆様本当にお疲れさまでした。特に2日目はお客様のチームワークの勝利だと思っています。皆さんなら南アルプスを含め色々な所に行けると思います。今回は私は偶々応援でご一緒しましたがまた何処かでお会いできる事を楽しみにしています。
有難うございました。(人''▽`)




気象の勉強に丹沢大山へ

 日程  2024年7月13日(土)

場所   丹沢 大山 

     阿夫利神社(下社)~阿夫利神社(奥宮)往復登山

今回は登山目的では無く気象関係の勉強会と言う感じのツアーに行って来ました。

今回の内容は気象遭難をしない為の項目でリスクの種類とそれを回避する方法から始まり

簡単な天気図の見方(本来は机上ですよね)・雲を知り観天望気に役立てる方法などです。


写真の鳥居が有る伊勢原駅に集合8:30。バスは立ってもギリの超満席状態でした。

今回は、講習時間確保の為往復ケーブルカーを利用。楽チン楽チン。このケーブルカーは10年近く前に新型車両になり手入れが良いのかかなり綺麗でサンルーフです。


前の車両は50年使用したそうですから元は十分取ったのかな?(笑)
9:50には下社に到着。約一時間以上かけて皆さんが気象遭難に会う確率をチェックリストで確認。その後は実際に雲を見て10種雲形(雲の種類)覚え、雲による天気の予測や動物の行動による予測などを皆さんでお勉強。
下社
そんな訳で登山開始は11:00近くになってしまい。うん~講習が長かったかなちょっと反省です。ごめんなさい🙇 頂上には13:10全員元気に登頂。
ランチ後は天気に関するアプリの紹介と使い方を少しだけやって行程が遅れているので下山開始。所が遅れているのに晴れ間が少し見れて雲の種類も増え追加講習をしてしまいました。😅最初の頃は中々覚えられなかった10種雲形も覚え方を少し教えたら皆さん雲の名前も言えるようになりましたよ。😄
15:30前にはケーブルカーの駅に到着。この頃小雨が・・・今回は曇り・晴れ・雨と色々味わえ、それに伴い多くの雲の種類も見る事が出来、気象の勉強会としては好条件でした。

お客様に話したのは気象に限らずですが私が思うのは知識(正しい登山計画や天気図の勉強)・五感(風や動物の動き・危険を察知する能力)最新の情報(アプリやその他のハイテク情報)など色々利用する事が気象を始めとする遭難を防ぐ事に役立つのではないかと思っています。
このブログを見て頂いている皆様が安全な登山が出来ます事を心から願っています。(^o^)




頑張ったけど天気に負けた編笠山~権現岳

日程  2024年06月29日(土)~30日(日) 
ルート 29日 観音平駐車場~押手川~青年小屋(泊) 
    30日 青年小屋~権現岳の鎖場手前~青年小屋~編笠山
        ~観音平駐車場

縦走楽しみ隊の9回目として八ヶ岳の編笠山~権現岳にトライしてきました。(結果敗退)
29日(土)
あずさで小淵沢へそこからジャンボタクシーで観音平へ移動。トイレやストレッチを済ませ10:30に登山開始。写真の雲海には(雲海と言うよりは下界は真っ白)11:30着。順調順調ここでランチタイム😀
次の押手川にも12:30位に通過で問題なし。その後お客様の1人が足を攣り私の後ろをゆっくりと歩いて頂いたり、水分塩分補給・休ませたりしたが回復しないのでこのままでは全員の小屋到着が大幅に遅れてしまうので、添乗員さんと後からゆっくり来て貰いその他のお客様と小屋に到着後迎えに事としました。
途中気になるので添乗員さんに連絡すると無理の様だという事で私とバトンタッチ。(体力も有りしっかり者の添乗員さんですがこのコースが初めてと言う事で最悪暗くなる可能性を考えるとこの選択がベストかな?)13:30私とお客様で下山開始。
会社の方針で交通機関に乗るまでは同行する必要が有るのでタクシーが来るまで待つと何時になるんだろう?と不安がよぎる。話をしながら下山すると山梨県にお住いの方で旦那様に連絡して観音平まで迎えに来てくれる事に。優しい旦那様ですね。😄
15:15に観音平で先に到着していた旦那様に引き継ぎ。15:30に登り返す事に如何せん5時間遅れの再スタート。初めはかなりのハイスピードでしたが次第にペースダウン。体力もですがメンタルが・・・ヘッドランプを使う前には小屋に着きたいと思っていましたがギリセーフの18:30(約3時間で)青年小屋に到着です。(疲れ切っていたので写真は翌朝撮ったものです。)

青年小屋のオーナーの竹内さんからはよく頑張ったとお褒めの言葉😂揚げたてのアジフライを用意して頂き感謝・感謝です。(夕飯の写真撮り忘れました。)
30日(日)
朝食は奥様手作りのシュウマイを頂き今日の行程を添乗員さんと相談。
山テンさんの予報を確認。昨日の予報よりは悪くなっていて雨はまだしも昼頃から12mの風の予報。稜線歩きが有るので雨・風・気温10℃の低体温症の条件が揃ってしまったので稜線は諦めて頂き権現の鎖場の下まで行く事に。この間1時間ちょっとですが色々な花を見る事が出来ました。

こちらは調べたらウルップソウと言うそうです。
これ以外にもゴゼンタチバナ・イワカガミ・イワツメグサなどなど。
まだ蕾が殆どでしたがシャクナゲも幾つかは咲いていました。
青年小屋に戻って来たのは8:30。本来はまだ準備前ですが特別お願いしてコーヒーやホットレモネード・ホットカルピスなどでしっかり1時間お茶タイムです。
昨日は私が居なかったことも有りトラバスールートで青年小屋に行って貰ったので今日編笠山のピークへ。大岩の間を順調に登り約40分、10:15に登頂。山スタンプをやっている方も無事貰えました。(山スタンプいつもかは分かりませんが山梨100名山の方の道標では貰えず昔から有る方の道標で貰えましたよ。)
本来私はお客様の顔が分かる写真はブログにはアップしないのですが、顔に自信が有るので問題ないと了解を頂き始めてお客様との写真をアップさせて頂く事になりました。有難うございます。m( _ _)m
頂上から観音平まで約3時間40分ほどで14:10到着。その後は最近のツアーでは珍しくお風呂が付いていたのでここで約2時間(*´ω`)。18:00過ぎのあずさの車中の人となりました。
雑感
権現に行かなかった事が正解なのかは分かりませんが突っ込めばそれなりのリスクが有ったことは確かだと思います。お客様には大変申し訳ないとは思っていますが安全第一を優先しました。
他のツアーもルートを変更したりしたようですが1チームだけ阿弥陀岳には行った様です。正直あの予報で阿弥陀岳に行く選択肢は私には有りません。(権現より更に難易度が高いので)よほどガイドさんの力量とお客様のレベルが高いんだとは思いますが?
残念な結果となってしまいましたが後2回+自主トレーニングを何回かして準備万全の状態で最終回の雲の平にチャレンジして下さい。お待ちしています。(^o^)












登山中に置ける熊さん🐻への注意事項

先日、熊に関する研修会に参加してきました。

日本においては北海道にはヒグマ・本州にはツキノワグマが生息していますが今回は富山県立山に住む学芸員の方(白石講師)でツキノワグマに関しての内容でした。

頂いたパンフレット
私も長年山に登っていますので今までに5~6回位は遭遇していると思いますが正直それ程脅威とは感じた事は無く殆どが会ってもフ~ンと言った感じで離れて行き勿論襲われた事も有りません。但し時代の流れと共にアーバンベアー(市街地に出て来る熊)と呼ばれるタイプのクマの出没が話題となり事実、事故も沢山起きているので改めて勉強しよと参加した次第です。

(1)クマの生態について

①通常1~2月位に出産(冬眠中→ズーと寝てる訳ではないし、冬眠しない熊もいる)で多くが2匹生まれるそうです。春になり小熊を連れてフキやブナ若木の新芽・アザミなどを食べて体力の回復に努めるそうです。→この間小熊を連れているのと人も山菜取りの時期なので注意が必要な時期です。

②夏は昆虫類(蟻🐜・ハチ🐝など)や植物類が中心で因みに良く森の熊さんで言われる蜂蜜は有れば食べる程度で蜂の子の方が栄養が有るのでそちらが好みのようですよ(笑)

③秋には冬眠の為、各種の木の実が主食で仮に60㎏のクマさんは85kg位になるまで食べるそうです。

(2)クマの身体的特徴

①鼻は犬🐶の7倍位良いそうで食量のゴミや人の持つ食べ物はかなりの距離からわかるそうです。

②走るスピードは時速40㎞と言われ、もし逃げられる人がいるとすればウサイン・ボルト選手位ではないでしょうか😅→凡人は決して逃げ切れません。

③最大の武器は手の爪で一撃で失血死する危険も有り、最初の攻撃は顔や上半身でもしくは体当たりしてくる事も有るそうです。また歯も木の実を嚙み潰す位の力は有るのでこちらも超危険。

④ツキノワグマの場合体調はおよそ120㎝~145cm(立った時)なので4つ足の場合はかなり低く少し背丈の有る藪に隠れていると殆ど見えない場合が多くこちらの様子を伺っている事が有るそうです。

(3)クマさんに会わない為には?

①まずは人間がいる事を知らせる。本来熊は人との関りを避けるので熊鈴・ホイッスル・ラジオなど自然界で無い音を出す。→正直登山中の大音量のラジオは個人的には???

熊鈴も種類が有り一番左の物は安価で100円ショップでも売っていますが音に透明感が無く遠方までは届かない気がします。(音は止めれない)中央の物は鎖の下の部分には熊さんの顔になっていて可愛いです。顔の部分がネジになっていて消音対応ですがこのネジが緩めで簡単に勝手に消音になってしますので私は顔の部分を使う時はテープで止めています。価格は2,000円位だったかな?今1番使っているのが左のタイプで引っ張る事で音を止めたり鳴るように出来ます。また音が綺麗でお客様曰くかなり遠方まで響くらしいです。

こちらは笛ですが何となく嫌な感じがする時には熊鈴に加え一定の時間毎に2~3回吹くようにしています。私が使っているのは右の黄色い笛で音自体はそれ程大きくは無いようですが周波数なのかこちらもかなり遠い所まで聞こえるそうですよ。

②クマの痕跡に注意を払う(爪痕・糞・採食の痕跡)→クマの活動サインを見逃さない。個人的な経験で言えば獣が風上にいる場合は結構な獣臭を感じる事が有りました。

(4)不幸にして出会ってしまった場合

①落ち着いてクマと視線をそらさずゆっくりと後退する。熊のパーソナルスペース(熊が危険を感じる距離)から出る。絶対に背を向けて走って逃げてはダメ。犬と同様に必ず追いかけて来ます。勿論写真を撮ろうなど論外の行為です。頂いたパンフレット(アラスカの熊対応用)には距離を置きつつ静かに話しかけて見て下さいと書いて有りましたが”う~ん”日本の熊さんは聞いてくれるかな😅

②首ガード・うつ伏せ法を取る

昔熊に会ったら死んだマネをしろと言う都市伝説の様な言い伝えを聞いた事はあります。当時はそんな馬鹿なと思っていましたが今回は多少意味合いは違いましたがある程度は正解のようでした。正確に言うと死んだマネでは無く被害を最小限に済ませると姿勢の事で下記がその態勢です。首ガード・うつ伏せ法と言いうそうです。

説明するこの態勢は致命傷となる首の後ろの頸動脈と顔を守れる。ヘルメットとザックで負傷を軽減できるかも?足を広げているのはひっくり返されるの防ぐ為だそうです。ただこの姿勢だと足は噛まれる可能性は有るそうですが死ぬより😇はマシと痛さはひたすら我慢😂

③熊スプレーの使用

こちらが熊スプレーで今回は初めて購入しました。使用可能距離は10mだそうですが中々そんな近く来るまで我慢出来るかは不安です。(^o^;本来は風下に向かって使用するようですが(自分が浴びない様に)実際の場面ではとてもそんな余裕は無いでしょうね。価格も横の専用ホルダーとセットで16,000円程と決して安くは有りません。また使用期限も4年位(生産時から)で買えば一生持つ物ではないので一般登山者には普及は難しいかもしれませんね。

(5)その他

①熊や猪が市街地近くまで出没するようになった原因は色々有るようです。自然破壊で熊の住処を奪い今度は人口の減少による過疎地化を生み・また新タイプの熊は人を恐れない・温暖化や今度は自然保護による個体数の増加・などなど。人間の身勝手な事が原因の一つかも知れません。上手く共存出来ると良いのですが?

②研修会終了後参加者から幾つか質問が有ったので下記に記載してみます。

※熊鈴で餌を持っていると思い熊が寄って来る事は有るのか?→通常では無いと思うが昔の事例で山菜取りの時に元の場所に戻る為ラジオを鳴らして置いて弁当を一緒に置いていたのでラジオの音イコール弁当と認識した熊がいたそうで現在は禁止としたそうです。

※爆竹は熊に効果が有るのか?→今の狩猟は罠が主体で銃による猟はごく一部火薬の匂いが危険と感じる熊は少ないと思われる。現在音を含むどんな物に反応するか調査中でまだ結果は出ていない。(これ質問者は私)

※小熊を連れた母熊が小熊を守る為襲ってくるのが殆どか?→その確率は高いがそれ以外ににもはぐれ熊(自分の縄張りを若い熊に追い出された高齢の熊などの可能性もある)いわゆるアウェー(敵地→エサなどを求め自分の縄張り以外)に出て来た熊は危険。

纏め

熊さんは基本防衛本能以外で人を襲う事は少なく必要以上に恐れずしかし侮るなかれの行動や心構えが大切。頂いたパンフレットの文面に”熊があなたを避ける機会を与えてあげて下さい”と書かれていました。これが基本かもと私は感じた次第です。

また我々は熊さんの領域にお邪魔して自然を楽しんで居ると言う謙虚な気持ちで登山していると言う事も忘れない様にしたいものです。