テスト日 2020年05月15日~18日
山に行けないのでストレスが溜まっている方も多いかと思います。落ち込むだけでは無く山に行けるようになった時の準備もして少しでも明るく過ごしましょう。
IPS細胞でノーベル賞を受賞したランナーでも有る山中先生がテレビで紹介していたのでご存じの方も多いとは思いますが、バフ(フェースマスク)について試して見たのでその報告をします。
ジョギングでは最大10m位飛沫すると言われています。これは荒い呼吸により咳やくしゃみの様に遠くまで飛ぶと言う事だと思いますが、登山でも急登などではかなり荒い呼吸になる事も有りますので注意するにこした事は有りません。
ただこれは自分を守ると言う意味ではなく、人にうつさない事への配慮でマスクをして町を歩くのと同じような一つのマナーと言えると思います。残念ながら暫くは新しい形での登山の形態をしていく時代になったと解釈して下さい。
但し注意して欲しい事があります。中国で高機能マスクをして体育の授業で亡くなってしまったという事故が有りました。心肺機能は人により違うので決して無理をしない事です。
今回のテストは、山には行けないので自宅の近所をジョギングした時の報告です。登山よりは条件は厳しめかもしれません。
(1)テスト条件
①距離6㎞・累積標高差160m(無理やり階段や坂道の往復などを入れています。)・ザックの重さ5㎏
②ジョギング時間は50分位(約時速7㎞位なのでランナーとしては非常に遅く、山を歩くスピードしてはかなり速いと思います。)
③天候は晴や曇りの日で気温は18℃~20℃位
(2)結果
①マスクをしてのジョギングで、使い捨ての不織布のマスクを使用。皆さんもマスクをして生活をしているのでお分かりかとは思いますが、普通に歩く分には問題有りませんがジョギングするにはかなりキツイです。特に坂道では金魚さん状態になりました。(写真なし)
②ネットで購入したバフを使用。光に当てると先が見えるほと薄い生地で、紐が付いていて写真の様に耳に掛け後ろには絞り込むコードが付いています。平地でのジョギングでは問題なし、坂道ではスピードを出さなければそれ程呼吸が苦しいという事も有りませんが、非常に暑くて辛い。気温の高い日は登山でも厳しいかと思います。厳冬期ではこれでは寒いと思いますのでベストは秋頃かも?(価格2000円位)
③ホームセンターで購入した園芸用もしくは農作業と思われるものを使用。耳に掛けるのは同じですが、あご紐が付いていて中央に小さい穴が空いています。顔にはフィットしますが坂道の荒い呼吸で大きく息を吸い込む時に顔に引っ付き、少し呼吸がしずらい時があります。平地では問題ないですが、やはり急坂の時に少し問題が有るかもしれません。登山では走りませんので、今後試して見たいと思います。(価格800円位)
④同じ様にホームセンターで購入したものを使用。用途も③と同じと思われます。耳に掛けるのも同じですが顎にかける紐は無く、1枚の布みたいで口周りは楽で中央の穴も少し大きめです。正直1番ジョギングでは楽でしたが、穴が大きめなので飛沫防止としての効果は不明です。ただ布が重なっていて出る息が下の方(自分の胸位の所)に出るので、何も付けないで走っているよりは数段効果は有るような気がします。但し色やデザインが農家のおばさん(^:^;(価格700円位)
現在ネット通販では山ブランドのバフを含み多くの品が欠品もしくは入荷待ちとなっている為、登山メーカーの物をテストできなかったのが残念です。
正直ツアーの時に参加者全員がこのような姿で歩いているのも特殊な光景だとは思いますが、暫くは仕方ありませんね。
今後私がガイドする際はお客様の安全や周りの方への配慮を考えて、このバフの装着をお願いするつもりです。
これ以外にも体温や酸素濃度などを測定をさせて頂き、安全で楽しい山行を進めていきたいと思っています。
(重要)最後にお願いが有ります。ルールを守り決して無理をしないでください。そして山で遭難した時のリスクを考えて下さい。
カナダでは遭難者が陽性だった為、救助に関わった救助隊員やヘリのパイロットなどが二週間の隔離を余儀なくされただけでなく、最終的には国立公園が閉鎖されました。
日本でも、八ヶ岳の遭難者が新型コロナの疑いで救助隊員らが一時自宅待機(結果は陰性だった)という事が起こっています。残念ながら暫くは新しい形の登山をしなくてはいけない時代になってしまいました。バフの事も含み、私も人に迷惑を掛けない、そして人への配慮が出来る登山者になり山を楽しみたいと思います。